【質問回答】原稿はどの程度作るべきか | オウンドポッドキャストインタビュー by PitPa

企業のオウンドポッドキャスト制作を手掛けるPitPaが運営する『オウンドポッドキャストインタビューbyPitPa』。こちらの番組では、企業が配信するポッドキャスト「オウンドポッドキャスト」の作り方のノウハウなど、有益な情報をお届けしています。また、PitPaブログでも、その内容を一部編集して公開してまいります。

今回の記事では、収録音源の原稿台本はどれくらい作り込むべきなのか、お話した回をご紹介できればと思います。

ポッドキャスト番組に台本は必要ですか?


まず、今回は質問をいただいておりますので、読み上げさせていただきます。

ニックネーム、ひらきさん。 fukabori.fmから知って聞き始めました。

自分もポッドキャスト運営をしているので、 編集の話、とても興味深かったです。質問なんですが、番組を作る上で、 原稿はどの程度作っていますか?

というところで、ひらきさん、 ご質問ありがとうございます。

台本をどの程度作るのか、実は番組ごとにものすごく沢山パターンがあるんですよね。我々PitPaもいろんな番組を作ってきている中で、かなり紆余曲折、沢山失敗もしながら試行錯誤する中で、ある程度、「こういうふうに作っていけばいいんじゃないか」というところを作り上げてきています。完全な正解というわけではないんですけれども。

やっぱり台本の準備によって、 番組の中身ってかなり変わってくるんですね。

ですので、その中で弊社がどういうふうに 台本を用意しているのかというところについて、今日はいろいろお話をしていきたいなと思います。

台本づくりでもいちばん大切なのは「テーマ」

企業が配信するオウンドポッドキャストですと、 大体は社員さん同士でのトーク、 2人以上のトークというのがオーソドックスな形なのかなと思います。ですので、今回はこの2人以上のトーク番組で原稿をどうやって作っていくのかというお話をしたいなと思います。

まず、トーク番組であり、ホストがしゃべり慣れている人である場合でも、台本があったほうがいいと思います。台本通りしゃべるわけではなかったとしても、 台本は用意すべきなんですね。

というのも、台本なしで喋ることは全然できるんですけれども、 ある程度台本がないと、本当に伝えたかったことがシャープにまとまらないんです。

ですので、台本づくりを考えていくにあたっても、まず一番初めにやらなきゃいけないということは、 そのエピソードを作るときの大きなテーマづくりなんですね。

本当に雑談するエピソードもあるかもしれないんですけれども、そのときも、なるべく今日は何の話をしようかという大きなテーマというのは持つべき。なので、まずはその大きなテーマというのを決めておきましょう。

あとはどうして今、そのテーマを話そうと思っているのか、 それがリスナーさんが聞く理由になるんですけれども、それもある程度準備しておいたほうが良いと思います。例えば、誰かから質問が来たとか、世の中のトレンドだから話したいとか、 そういう理由でもいいと思います。ただ、唐突にそのテーマの話をするというよりは、何でこのテーマで今日話そうと思っているのかというところの背景もあらかじめ話しておいたほうがいいと思いますので、話す内容として台本のほうに入れておいたほうがいいと思います。

台本に書いておくべきこと、書かないほうがよいこと


テーマが決まった後で次にやることは、必要なことを台本に残しておくことです。

テーマに沿って話したいこと、ゲストに聞きたいことというのを箇条書きで大丈夫なので、まとめておくというのが必要になります。

しっかり書くというよりは、本当にメモ程度で構いません。よく文章っぽく1から10まで全部書いちゃう人がいるんですけれども、これはやめたほうがいいです。文章で書いてしまうと、それを読んでしまいます。文章を読んでしまうと、リスナー側が「これは文章をそのまま読んでるな」と気づいて離れてしまうんですよね。やっぱり読むのって人間的な感情が出てこないので、あんまり面白くないというふうに捉えられちゃうんでしょう。

ですので、台本で1から10まで全部文章で書いて読んでしまうのではなく、要点だけを書く。ホストが箇条書きで書いてあるポイントを自分の言葉で話す形にできている台本というのが、Podcastの中では一番面白いエピソードを収録するための台本かなと思います。

それから、収録中には、聞いたものからどんどんメモの中で消していく作業をしてほしいです。どうしてかというと、大抵の場合、収録していると結構話がとっちらかってしまうんですよね。その結果、本当に聞きたかったこととか、本当に話したかったことっていうのがパッと抜けちゃうことっていうのがあるんですよ。ですので、話したかったことをきっちりと押さえておくためにも、箇条書きで書いたものについて「これは話した、これは話してない」という整理を収録中もやっておくのがすごく必要になってきます。

先ほど、台本の中の文章を読んでしまうと面白くないという話をしましたが、一方で、今から言ういくつかの内容については読んでほしいと思います。

「ちゃんと説明すべきもの」が該当するんですけれども、例えば、イントロとかエンディングで説明しなければならないことですね。「この番組は◯◯のことを話す番組です」「最後、もしよろしければ番組をフォローしてください」っていうような文言。

次に自己紹介、会社紹介。きっちり文章を作って読んだほうがわかりやすいかなと思います。

あとは、書いて読んだほうがいいものとして、お便りがあります。今回も質問いただきましたけれども、この質問文はちょっとでも間違ったニュアンスを伝えてしまうとまずいので、しっかりこれも書いて読んでおいたほうがいいかなと思いますね。

あとは、会社からのお知らせですね。「何月何日何時から何々のイベントがあります」っていうような内容をしっかり伝えなければいけませんので、台本の中に正しい情報を書いて読んでしまってもいいのかなと思います。

もちろん、しっかりちゃんと全部正しく伝えられるのであれば、これらも自分の言葉で話すことができればベストです。ただ、正しい情報を押さえつつ、自分の言葉で話し切るというのはなかなか技術力がいるものですので、まずは台本に情報を書いて読むっていうのがいいかなと思います。

今回のエピソードまとめ。質問お待ちしています!

 

<今回のエピソードまとめ>

・トーク番組であろうと、台本は用意したほうが良い。

・台本を準備する理由は、話したかったテーマをきちんと話すため。

・そのため、台本づくりでは、まずテーマとテーマについて話す理由を決めましょう。

・テーマが決まったら、テーマについて話す理由、テーマに沿って話したい/聞きたいことを箇条書きで書いておきましょう。

・収録中は、箇条書きを消しながら話しましょう。

・しっかり伝えたい内容については文章化して台本に載せておきましょう。そのまま読み上げて構いません。

これらが台本のポイントとなります。質問いただきましたひらきさん、いかがだったでしょうか。もし追加の質問があればお気軽に投稿いただければと思います。

それ以外の方々からも質問お待ちしております。例えば、番組作りにAIをどうやって使ったらいいのかを知りたいとか、前編と後編に分けるのって本当に必要なのかとか、一言の質問でも構いませんので、もしポッドキャスト番組の作り方についての質問がありましたら、番組概要欄、エピソード概要欄にあるリンクからご投稿ください。