「キャリア証明書」をもらってみて、どうだった?PitPaでMVPを受賞した、りょかちさんより │ PitPa Talk

この記事では、株式会社PitPaの社内の様子をお伝えするオウンドポッドキャスト番組「PitPa Talk」の内容を、一部編集して掲載しています。今回は、PitPa代表の石部(@ibstty)とPRチームのりょかち(@ryokachii)が、PitPaの新規事業であるブロックチェーン技術を活用した採用支援サービス「sakazuki(サカズキ)」をテーマにお話しています。

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sakazukiの「キャリア証明書」をもらってみた感想は?

石部:PitPaでは半期に一度、業務委託も含め全メンバーに「キャリア証明書」を発行しています。今回は、PitPa社内にて2023年上半期のMVPを受賞されたりょかちさんに、その感想を聞いてみたいと思います。

▼PitPa社内で発行している「キャリア証明書」の一例

りょかち:ありがとうございます。前編にて、そのキャリア証明書の発行システム「sakazuki」について詳しくお伝えしているので、ぜひ前編も一緒に聞いていただきたいですね。

▼記事前編はこちらからご覧ください
PitPaの新規事業、「キャリア証明書」を活用した採用支援サービスsakazukiとは? │ PitPa Talk

石部:軽くご紹介しておくと、sakazukiは会社から従業員の方に対し、企業内での実績を「キャリア証明書」という形で還元するサービスです。もらった個人は、「キャリア証明書」を活用して副業をしたり、転職時の職務経歴書として利用することができます。

さらに、企業側はリファレンスチェックに活用できると思っています。例えば、「大きなプロジェクトに関わっていました」と職務経歴書に書いてあったとしても、自己申告の情報であればどこまで関わっていたかわからない場合が多いですよね。「キャリア証明書」は、企業側が「これはあなたの功績ですよ」と認めた事実のみを還元するので、採用時の参考材料としても信頼性が高いものになっています。

では早速ですが、「キャリア証明書」をもらった率直な意見をいただきたいなと思っているのですが、いかがでしたか?

りょかち:まず個人的な感情としては、すごく嬉しかったですね。というのも、フリーランスって四半期評価といった正式な評価を受ける機会がなかなか無くて。自分が成長しているのかもわからないし、「企業からどう評価されているかわからない」と悩んでいるフリーの方も多いんですよね。

なので、「キャリア証明書」を通じてどういった点が評価されているのか知ることもできましたし、石部さんからのThanks Commentも記載されていたので、純粋に嬉しいなと思いました。

また、私の個人的な話になりますが、”りょかち”として知ってくださっている方の多くは、私を「ライター」だと認識してくださっていると思うんです。ただ、前職のLINEではPMを経験していたり、現在はライター業以外にもPRやUXライティング、ディレクション等を担当しているのですが、そういった側面をなかなか知ってもらえない悩みがあって。

ライター業は、クレジットがついた記事がアウトプットとして世の中に出るので仕事の内容が伝わりやすいのですが、PMやPRの仕事は個人のアウトプットとして世の中に出るわけではないですし、具体的な仕事内容がわかりづらい職種だと思うんですね。

PMやPRを仕事にされている方の一部は、経歴書に取引先を記載している方もいますが、それができる人も限られていると思います。なので、取引先が「キャリア証明書」として仕事の内容を見える化してくれるのは、フリーランスとしてはとても嬉しいなと感じました。

フリーランスは、評価をもらう機会が少ない…?

石部:フリーランスの方々は、評価フィードバックを受ける機会ってあまりないのが実情なのでしょうか?

りょかち:会社員の時代に受けていたような本格的なものはなくて、 ちょっとしたフィードバックを通じて業務を振り返る機会がたまにある程度です。あるいは、正社員のオファーをもらってやっと、評価されていると実感することもありますね。

石部:ちょっとしたフィードバックって、Slackなどのコミュニケーションツールで業務上のやりとりをしている流れでもらう形ですか?

りょかち:そうですね。あとは、業務委託のメンバーに対しても1on1を実施してくれる企業があるので、その際にフィードバックをもらうこともあります。

とはいえ、どこの企業も忙しいから業務委託の方を雇っているわけで、1on1をやってくれるケースはあまり無いと思いますね。なので、まずは「評価してもらえること」自体がフリーランスにとってはありがたいなと思いますし、それが「キャリア証明書」のように別のキャリアで活用できるような形で残るのであれば、より一層ありがたく感じますね。

先ほど石部さんがおっしゃってましたが、例えば、大きいサービスになればなるほど「あのサービスのPMやってました」っていう人が市場にめちゃくちゃいるんですよね(笑)。インフルエンサーの私が言うのもなんですが、結局、SNSなどで声が大きい人の方が評価されやすい側面ってあると思っていて。実はその人よりももっと頑張っている人がいるのに、その人たちの存在が隠れてしまう問題があるなと。

石部:実は今回、証明書を発行する際に一つ恐れていたことがあって。すでにプロとして活躍されているフリーランスの方からすると、「こんなもの要らないよ」と思われないかと懸念していたんですよね…。

りょかち:要らない、ということは絶対ないと思いますね。やはり、雇用形態に関係なくその企業の役に立ちたくて関わっているわけだから、フィードバックはもらって嬉しいと思います。

あえて言うのであれば、「評価をされたくない」という人はいるかもしれないですね。それが他の人にも見えてしまう怖さというか。けど、sakazukiって情報公開をオン/オフで切り替えられますもんね。

石部:そうですね。基本、個人側で公開範囲を制限できる仕様になってます。

りょかち:なので、その機能があることを伝えてあげると、評価されることに不安を感じる業務委託の方からの印象も少し変わりそうですね。

フィードバックを通じて、企業と個人の関係性を紡ぐ

りょかち:改めて、フリーランスが感じている一番の課題は、フィードバック不足なことだと思います。

石部さんも前職がリクルートなのでわかると思うのですが、正社員だと色々言われるじゃないですか(笑)。ただ、業務委託になると距離が少し遠くなるので、「キャリア証明書」をきっかけにフィードバックを送る文化が生まれること自体に価値があると思いますね。

石部:りょかちさんのお話を聞いて思い出したのですが、僕もリクルートを辞めた直後にフリーランスだった時期があるのですが、やはり当時は、企業側とのコミュニケーションが少なくて孤独だったというか…。

りょかち:分かります…(笑)。

石部:会社からお金はいただいているものの、その対価として自分がちゃんと貢献できているのか不安でしたね。さらに、それを直接聞いてみたいなと思う反面、実は評価されていないことがわかって職を失ったら…という感情がありました(笑)。社員であれば、すでに上司との関係性があるので聞きやすいと思いますが、フリーランスはなかなか聞きづらい。

りょかち:正社員のメンバーには気軽にフィードバックもできるし、成長して欲しいという思いで、「できるかわからないけれど、とりあえずやってみてほしい」という期待値を込めて仕事を渡すところが多いと思います。

その一方で、業務委託の人だと「できること」の範囲内で依頼することが多いと思うので、業務委託の方に対するフィードバック文化が生まれれば業務の幅も広がりますし、石部さんが感じていたような孤独感も薄まるのかもしれないですね。

石部:そうですね。業務委託だと、基本的に受発注の関係性になりがちで、少し味気なさがありますよね。けれども、正社員のように扱われて自由度がなくなるのも嫌だと思うので、お互いに心地よい関係性を築く手段としてsakazukiが価値を発揮したらいいなと思います。

りょかち:今回いただいた「キャリア証明書」に、普段の業務内容と石部さんからのコメントを記載いただいていましたけど、そのコメントが嬉しかったです。

石部:そうですよね。自分が業務としてやったことはすでに把握してますもんね。

りょかち:そうですね。業務内容は外部の人に見せる用で、コメントは社内コミュニケーションというか、会社と個人の関係性を紡ぐという側面で大事かもしれませんね。

解釈に「余白」が生まれる、定性評価だからこその価値

石部:今回お渡しした証明書は、詳細な業務内容と会社からの感謝コメント、あとMVP受賞歴が記載されていますが、他に、「こういうことが記載してあると嬉しかったな」と思う項目はありますか?

りょかち:特に嬉しかったのはMVPのアワードとコメントで、現時点の内容はミニマムで良いと思います。会社によっては「A」とか「5」とか絶対評価をされているところもありますが、それを証明書に記載すべきかどうかは難しいところですね…。

石部:難しいですよね。定量で記載すると、味気ない評価になってしまうのではないかとチームでも話していて。5段階評価だと、5段階で情報が閉じてしまうじゃないですか。定性評価であれば、読み手の解釈に委ねられる「余白」が生まれますし、その余地があることで色々な価値が生まれると思うんですよね。

りょかち:今の話を聞いて、評価ツールというよりもまずは「感謝を伝える」きっかけとして使われる可能性も感じました。

今後、色々な企業への導入が進んでいって、「ムードメーカー賞」とか「先輩賞」など企業のカルチャーに合わせたユニークな賞がたくさん生まれてくると面白いですね。その送り合いも、企業と個人の間だけではなく、個人間でもできたら面白いかも。ちょっと夢が広がっちゃいましたけど(笑)。

石部:今後、さまざまな業界の方に使っていただきながら、僕たちでも予想していなかった利用の仕方が生まれてくるとすごく面白いなと思っています。

りょかち:そのあたりは自由にカスタマイズできる仕様になってるのでしょうか?

石部:そうですね。今だと、基本は業務内容と定性コメントだけですがカスタマイズは可能です。ただ、項目を増やしすぎると書く側の工数がかかってしまうので、現時点ではミニマムにしている状況ですね。

会社を辞めた瞬間に人材データが消えるのは勿体無い

りょかち:ただ、振り返ると評価の仕方ってやっぱり難しいですね。私も前職で360度フィードバックが制度としてあったのですが、評価の時期に全員分を書かないといけないので、めちゃくちゃ大変だったんですよ。

ただ、もらったフィードバックが仕事に役立った経験は確かにあるので、定性で送り合うことはすごく大事だなと思います。

石部:僕も、リクルート時代にもらった360度フィードバックはPDFデータでずっと大切に保管してますね。パソコンを買い換える時にファイルの棚卸しをしていると出てきて、「あの時、こういうこと言われてたな」とか、思い返しますね(笑)。

りょかち:持ち運べてるのが羨ましいです…。私はおそらく内製しているシステム上で送り合っていたので、会社を辞めたタイミングでデータが消されているのではないかと…。

石部:そういう企業の方が多いですよね。ただ、その人が辞めた瞬間に会社で積み上げてきた実績が消えるって、日本全体のことを考えるとすごく勿体無いなと思うんですよね。

りょかち:本当にそうですよね、私も欲しいですもん(笑)。

石部:会社でやってきた実績に関するデータを個人に紐づけられれば、そのデータを元に転職先でもパワーアップしていけると思いますし、その人の能力も引き出すことができるのではないかと思っていて。その役割として、sakazukiを日本国内で普及させていけたらいいなと思っていますね。

ということで、2回に渡ってりょかちさんにご出演いただきましたけど、どうでしたか?

りょかち:前半ではsakazukiの導入事例や今後のことをお話いただいて、改めてsakazukiが目指す世界観を理解できて良かったです。またその上で、今回MVPをいただいたお礼もお伝えできて嬉しかったです(笑)。

石部:ありがとうございます。僕自身も、フリーランスの目線から「もらって嬉しかった」とお言葉をいただけて嬉しかったですし、今後の開発にも活かしていきたいなと思いました。改めて、ありがとうございました。

▼sakazukiの詳しいサービス概要はこちらから
https://speakerdeck.com/pitpa_pr/2023nian-du-ban-kiyariazheng-ming-shu-wohuo-yong-sitacai-yong-guang-bao-zhi-yuan-sabisu-sakazuki

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