【イベントレポート】導入事例も紹介!コーポレートブランディング・採用広報のためのポッドキャスト活用ウェビナー

株式会社PitPaは、ポッドキャストの総合プロデュースを行っている会社で、対談番組からニュースやドラマまで、これまで様々なポッドキャスト番組を制作してきました。

今回の記事は、先日行われた「コーポレートブランディング採用広報のためのポッドキャスト活用ウェビナー」の様子を一部抜粋してレポートにしてご紹介します。
(司会:株式会社PitPa ポッドキャストプロデューサー 今泉将太)

5分でわかる、ポッドキャストの特徴と国内外の事例

第一部では「国内外のポッドキャスト市場」をテーマに、ポッドキャストの概要とともに、ポッドキャストを採用施策に活用した国内外の事例についてお話ししました。(スピーカー:株式会社PitPa 事業開発担当 飽浦尚)

飽浦:まず私のほうからはですね、「ポッドキャストってどういうものなんだろうか」という方に向けて、ポッドキャストの概要について5分程度のご説明をさせていただけたらと思っております。

まず皆様が「ポッドキャスト」とお聞きになったときにどういうものを思い浮かべられるでしょうか。一言で言うと、「インターネットを通じて聞ける音声番組」になりまして、ラジオのようなものを想像していただけたらわかりやすいかと思います。視聴できるプラットフォームには、「Spotify」や「Apple Music」「Amazon Music」などがあります。

プロの方々がつくられているような番組から、録音した音声をそのままアップロードしているようなライトな番組まで、幅広くいろんな番組があり、「週刊日経トレンディ&クロストレンド」や、「ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB」などが人気になっているような状況です。

ユーザーの傾向は番組によって若干変わってくるんですけれども、男性と女性ともにほぼほぼ均等で、特徴的なのが81%の方がビジネスパーソンであるということです。

通常のラジオですと、学生さんや主婦の方の視聴も多いんですけれども、ことポッドキャストに関してはビジネスパーソンの利用が圧倒的に多いため、採用コンテンツとしての相性も非常に良くなっているような状況でございます。

視聴シーンとしては、家事をしたりする場面ですとか、車の運転中ですとか「ながら聴き」をする方が非常に多くなっています。

ですので、「なんとなく聞いたことあるな」という刷り込みのフリークエンシーが上がっていくごとに、情報検索に至るケースも増えていき、広告としての効果も高く、認知度を取りやすいメディアになっている状況でございます。

ほかの動画・音声のメディアと違う、ポッドキャストの圧倒的な価値は、長尺の情報をインプットできる点です。「YouTube」や「TikTok」をはじめとした短尺のショート動画が主流になりつつありますが、音声も短いものが推奨される流れがあります。

そうした大きな流れがあるにもかかわらず、会社紹介や採用広報関係の情報を20~30分かけてお話いただいても、約7~8割の方が最後まで視聴していただけるのがポッドキャストの最大の強みとなっております。

一番右側の表は、国内のオーディオ広告売上についてです。音声コンテンツ自体の市場規模は大きく、まだまだこれから伸びていく黎明期フェーズになるので、我々が投資させていただいているような状況でございます。

一方で、とくにアメリカのほうではですね、ポッドキャストの広告が市場として成り立っておりまして、1.2兆円の市場規模かつ、広告の売り上げに関しても1000億円を超えているようなかたちでございます。アメリカでは1.16億人と、国民の約3分の1の方かつ若年層がポッドキャストを聞いているような状況です。

1年で80人を採用!企業担当者に聞く、ポッドキャストの活用事例

第2部では「企業広報、採用広報へのポッドキャスト活用事例」をテーマに、株式会社LayerXの数長麻亜沙(かずながまあさ)さんにお話をお聞きしました。
(スピーカー:株式会社PitPa 番組プロデューサー・ビジネス企画担当:富山真明、ゲスト:株式会社LayerXの数長麻亜沙(かずながまあさ)さん)

富山:実はmaasaさんには、LayerXさんのポッドキャスト施策などについて事前にインタビューさせていただいておりまして、今日のウェビナーと合わせて聞いていただければ、より深く理解できるかなと思います。



富山:
本日は企業広報、採用広報といった切り口で、お話をお聞きしていきます。会社が採用や仲間集めをする際に、ビジョン、ミッション、バリューといった企業理念をつくることが重要だと言われていましたが、近年は情報を外部に広めていくことが注目を集めています。LayerXさんの社員さんは120人ということで、1年で約70~80人ぐらい増えたんですかね。

数長(maasa):そうですね。直近の1年で倍くらいの人数になっています。

富山:採用活動がかなりうまくいっている印象があるんですけれども、採用広報の一環で行われている具体的な取り組みには、ポッドキャストを含めてどんなことがありますか。

数長(maasa):「いろんなチャンネルを幅広く」という回答になってしまうかなと思うんですけれども、ポッドキャストのほかには、自分の業務を紹介するようなnoteや、エンジニアの場合ははてなブログといったテキスト系のメディアで発信しています。あとは代表の福島の連載を日経ビジネスXで取材していただくなどの活動も行っています。

富山:なるほどですね。1年半くらい前から、ポッドキャストやnoteにかなり注力されているなと思っていたのですが、何か課題があったのでしょうか?

数長(maasa):そうですね、今おっしゃっていただいた当時の課題感という意味で申し上げると、世の中のイメージと実際に行っている事業との間に乖離があったことが挙げられます。

当社は創業時から、ブロックチェーンに関係する事業を行っていました。2021年に法人向けのSaaS事業である「バクラク」の運営をメインの事業としてピボットしたのですが、プロダクトが立ち上がってエンジニアやビジネスサイドのメンバーにも採用を拡大していく段階になったときに、どうしても「ブロックチェーンの会社」というイメージが抜けなかったんですね。

「エンジニアばっかりでビジネスサイドは採用していないだろう」とも思われがちだったので、そうしたイメージを変えていくためにいろんな手法を使い始めました。

富山:創業時の事業イメージを刷新するために、工夫されたことはありますか?

数長(maasa):当社のポッドキャストを聞いていただくとわかるんですが、経営メンバーがビジネスの転換について、かなり赤裸々に語ることをテーマにしています。そのおかげなのか、採用候補者の方とお話した際、「このポッドキャストを聞いてだいぶイメージ変わりました」と言っていただけることが増えました。

富山:実感値としてこうした広報活動に注力したことで、何か効果はありましたか?

数長(maasa):定量的にお伝えするのがちょっと難しいんですけれども、今はイメージもかなり変わった実感があります。とくにSaaSのセールス職の採用面において、スタートアップの中でLayerXを想起していただけるようになって、かなり改善したかなと思います。

富山:ありがとうございます。ポッドキャストは、1年半でだいたいエピソード58~59本ぐらい出されていますよね。1カ月あたりの配信本数は2~3本ぐらいですか?

数長(maasa):そうですね。

富山:テキストなどのメディアと比べて、ポッドキャストで広報していくことの有効性ってどんなところにあると思いますか?

数長(maasa):当社は「LayerXという会社のいいところを知ってほしい」というよりも、「リアルなLayerXを知ってほしい」と思って発信しています。実際に働いているメンバーが声を使って感情を乗せたり、私が質問を深堀りすることで出てくる本音を伝えたりといった温度感が、テキストのメディアより音声のほうが伝えやすいというところはあると思いますね。

富山:ありがとうございます。この1年半を振り返られて、ポッドキャストを使った採用広報がマッチする会社さんの特徴や、注力すべきポイントがあれば、教えていただけますか?

数長(maasa):「そのうち転職しようかな」と思われている方々ってけっこういらっしゃると思うんですけれども、その方がいざ転職を始めようと思ったときに、自社を第一想起してくれるのかどうかは重要だと思います。

「認知されていない」「第一想起されにくい」という点で、苦戦されている会社さんであれば、blogやTwitterなどの手段と合わせてにはなりますが、やっぱりポッドキャストをやったほうがいいかなと思いますし、あとは当社のように、世の中のイメージと実情が乖離している企業さんもやったほうがいいんじゃないかなと思ってます。

富山:事前準備に関してはどうでしょう。思い立ったらなるべく早く着手したほうがいいのでしょうか?

数長(maasa):多分いきなり大きくやろうとすると、どうしても腰が重くなってしまうかなっていうのはあると思うんですよね。なので、最初から目標数値を立てすぎず、小さく始めてみることがすごく大事だとは思います。

富山:なるほどですね。ブログやポッドキャスト、採用ページの制作など施策は上げるとキリが無いと思いますが、まずはこの施策からやったらいいんじゃないかという優先順位ってあったりしますかね。

数長(maasa):正直に言うと、チャネルはどれでもいいんじゃないかと思います。ただ、それを「やり続けられるか」「やりきれるか」「他社さんがやってないレベルで深堀できるか」がすごく重要なんじゃないかなと。

富山:なるほどですね。今、maasaさんは社内に協力体制があるかなと思うんですけど、ポッドキャストの1人運用をすると考えると、ぶっちゃけどうですかね?

数長(maasa):広報やプランニングのご経験がある方だったら、多分1人でもスムーズに運用できるのかなと思うんですけれども、私も人事や広報の経験がすごくあったわけではないので、1人で一から企画して続けていくのは確かに大変かもしれないですね。

私もポッドキャストの専任ではなく人事がメインなので、ほかの業務もある中でやっぱり続けていくっていうところが一番大変ではあります。企画を考えて出てくれるメンバーをアサインして実際に収録するところまで担当しているので。ちなみに、音声の編集やタイトルづけは外部の副業の方にお願いをしています。

富山:広報活動ってジャブのように、後からどんどん効いてくるものですもんね。

数長(maasa): おっしゃるとおりです。ポッドキャストの番組一回あたりに大きな視聴KPIをガチガチに固めてしまうと、企画部分で考えるのがつらくなってしまうので、これからも「続けること」を最も重視して運営していきたいと思います。

未経験でもオリジナル番組が制作できる!エンジニア採用の広告プランと料金を紹介

第三部では、「エンジニア採用ポッドキャスト広告プランの事例紹介」をテーマに、ポッドキャストを採用活動の一環として導入したい企業様に向けて、プランや料金のご説明をさせていただきました。
(スピーカー:株式会社PitPa 事業開発担当 飽浦尚)

飽浦:弊社ではエンジニア採用に特化した広告のメニューを用意しているのですが、どうしてこういうメニューをつくっているのかといった背景からご紹介できればと思います。

現在はどの会社さんもエンジニアの方の採用にお困りですが、エンジニアの方が転職活動を始めるよりも前のフェーズからアプローチをしていかないと、いざ転職しようと思ったときに、企業自体の認知や企業理解がなく、エントリー候補として考えてもらえないということが課題になっています。

そういったときに、ポッドキャストがかなり有効な手段になります。先ほど、30~60分ほどの長尺で聞いてくださる方が多いとお伝えしましたが、実はエンジニアの方のかなりの割合の方がポッドキャストを聞いているというデータがあります。

弊社の広告メニューを活用すると、ネットワークできている番組8番組で広告を配信できるんですけれども、そのメニューに寄って月間9万5000人ぐらいのエンジニアの方を中心にリーチできています。これぐらいの規模感で自社のことを広報できるチャネルは、現状だとなかなかない状況です。

価格も25万円から出稿できますので、広告媒体の中では安価に出稿が可能になっております。


こちらは弊社がネットワークしている番組なんですけれども、これらの番組の中にラジオの音声広告のように、30秒音声広告が入ります。

ここに今掲載させていただいている「fukabori.fm」さんや「backspace.fm」といった番組は、エンジニアの方で聞いている方が多い番組で、テック界の中ではかなり有名です。

弊社のポッドキャスト広告には、音声広告が番組の中に入る「スポッドアド」と番組とタイアップしてオリジナルの回をつくれる「番組タイアップ」という2パターンがあります。

スポッドアドに関しては、広告が入る位置によって呼び名が変わります。上の図が番組の一連の流れを表しているんですけれども、番組が始まるときに流れるパターンを「プレロール」、番組中に流れるパターンを「ミッドロール」と呼びます。

我々がネットワークしている番組は、エンジニアの方やPdMの方、デザイナーの方など、Web系の人材の方がかなりお聞きになられますので、そういった方々に自社の情報を擦り込んでいくことが可能になります。

掲載期間中は過去エピソードにも広告が流れますので、過去エピソードから順番に聞いていただく方にもアプローチできます。

音源に関してはですね、お客様のほうからご用意いただく「提供音源」と番組のホストさんに読んでいただく「ホストリード」の2つがありまして、ホストリードのほうが記憶に残りやすいという結果が出ております。

金額感に関しても、提供音源の場合で1ヶ月60万円、ホストリードで1ヶ月100万円というかたちになっておりまして、聴収単価に関しては2円から3円の間というかたちになっております。ホストリードは3.3から5円の間です。

次に、オリジナルの回を製作する番組タイアップメニューについてご紹介します。こちらは、エンジニアの方、PdMの方、デザイナーの方などを採用したい事業会社様に非常に人気になっております。後ほどご紹介するSTORES株式会社様と株式会社タイミー様も、番組タイアップメニューをご利用いただいています。

CTOの方やエンジニアの方に番組にご出演いただいてインタビュー形式で行うパターンをはじめ、さまざまな内容があるんですけれども、企画から弊社がお手伝いをさせていただくことが可能になっておりまして、番組制作の経験がないお客様にもご好評いただいております。

こちらに関しても、25~60万円までの幅で、1番組をつくっていただくことが可能になります。つくっていただいた番組はですね、半年間は最低限掲載するんですけれども、その後も残すケースも多く半永久的に残っていくようなものになります。番組の中でタイアップ回は存在し続けるので、資産化できるかたちになります。

では、タイアップ広告の事例のご紹介を進めさせていただきます。まずSTORES株式会社様(旧hey)ですね。STORESさんはかなり有名な会社様ではいらっしゃるんですけれども、採用強化のためにタイアップ番組をやってみようということでご発注いただきました。

番組では、STORES株式会社CTOの藤村様にご出演いただいて「fukabori.fm」を運営されているホストの方と一緒にお話を進めていきました。エンジニアの方々が日々の課題として感じられているような「エンジニアあるある」を語っていただいた後に、そうした課題をSTORES内でどう解決しているかについてお話いただきました。

実際にTwitterの方でも「すごくわかる」とかなり反響が大きかった回でして、通常よりもCTRが高いかつ再生回数が多い結果が出ました。

通常はすぐにコンバージョンに至ることはなかなかないんですけれども、この回はわりと反響があって、ポッドキャストを聞いて応募した方も何名かいらっしゃった実施事例でございます。

あともう一つご紹介したいのが、株式会社タイミー様の事例になります。こちらも基本的にはエンジニア採用の強化が目的にはなるんですけれども、CTOの亀田様にもう少し前面に出てもらいたいというPRの目的もあり、亀田様をフィーチャーしたかたちで収録させていただきました。

heyタイアップ回:

Timeeタイアップ回:

タイミーさんはスキマバイトのマッチングプラットフォームでいらっしゃるので、「アルバイト求人媒体の会社」というかたちで認知されてしまいがちだったそうなのですが、エンジニア組織を含めてテクニカルな施策に注力されていらっしゃる会社様で、toCというよりもtoBの側面が強い会社様でもいらっしゃいます。

エンジニアの自社のカルチャーをつくれていることがあまり認知されていないがゆえに応募数がなかなか伸び悩んでいるといった課題として表れていたため、「組織課題に対してこういうふうにアプローチしてますよ」といった専門性の高い内容をお話していただきました。

その結果、直近で応募があったエンジニアの方のほとんどがこの回を聞いてからエントリーしてくださっていたそうで、実施の満足度が高かったとおっしゃっていました。

エンジニアの方が聞いてくだっている番組に音声の広告を流したり、オリジナルの番組をつくったりすることで採用に結びついた事例をご紹介しました。エンジニア採用にお困りの企業様がおられましたら、ぜひ一度ポッドキャスト広告の導入をご検討してみてください。

詳細はこちらから:https://pitpa.jp/ads/engineer