2022年のポッドキャスト業界を振り返り、2023年の業界動向を予測する│ PitPa Talk

この記事では、株式会社PitPaの社内の様子をお伝えするオウンドポッドキャスト番組「PitPa Talk」の内容を、一部編集して掲載しています。今回は、ポッドキャストチームのKONと今泉、PitPa創業メンバーの富山が「2022年のポッドキャスト業界の振り返り」をテーマにお話しています。

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ラジオ局が展開するポッドキャスト番組が増えた2022年

KON:今回は、「2022年のポッドキャスト業界はどうだった?」というテーマでお話しできたらと思います。

この収録の事前打ち合わせの際に、「ラジオ局が展開するポッドキャスト番組が増えた」というお話がよく挙がりましたね。具体的には、ニッポン放送が配信している「オールナイトニッポンPODCAST」がSpotifyの独占番組になったり、TBSラジオの「JUNK」がポッドキャストとして色んなプラットフォームで聞けるようになりましたよね。ほかにも、J-WAVEがデジタル音声コンテンツ配信サービス「SPINEAR」を立ち上げたり、ラジオ関西がポッドキャスト番組を始めたりといった出来事がありました。

実際、現在のポッドキャストランキング上位のほとんどはラジオ局の番組が独占している状態で、個人のポッドキャスト番組がランキング入りするのは、去年より明らかに難しくなってきた実感があります。

今泉:TBSの番組も、Apple Podcastのランキング上位をあっという間に独占していましたもんね。

KON:JUNKや深夜のお笑い系コンテンツを中心に独占してましたね。僕は最近、「アルコ&ピース D.C. GARAGE」や「ハライチのターン!」といった番組をよく聞くんですが、基本的には本編ではなくアフタートークを中心としたコンテンツが配信されているのが特徴です。

以前は「TBSラジオクラウド」というアプリの中でアフタートークを聞いていたのですが、広告やアップデートがわずらわしかったのでしばらく聞いていなかったんですよね(笑)。ただ、半年ほど前からApple Podcastに番組がアップされるようになって、改めて毎週聞くようになりました。

今泉:TBSラジオも当初はポッドキャストを制作していたものの、一時的にラジオに移行して、今またポッドキャストに戻ってきたという流れがありましたよね。その動きを見ていると、やはり時流的にもポッドキャストの波に乗るしかないという状況だったんですかね。

富山:おそらくですが、TBSの番組は元々再生回数があったので、最初のポッドキャスト配信時にサーバー代がかなりかかっていたのではないかと。僕たちも色んな番組を抱えているので、やはりサーバー代が多少なりともかかってますからね。そうした中、海外の配信サーバー業者が多数参入してきて、その価格がだいぶ下がってきたという事情が影響しているのではないかと思います。

今泉:なるほど、サーバー代がネックだったんですね。

富山:運営コストが圧倒的に下がり始めた、ということでTBSも戻ってきたのではないかと。

KON:今、日本でポッドキャストを簡単に配信できるサービスといえば「Anchor」がメインですよね。ただ最近、世界のポッドキャストランキング2022を見ているとAnchorで配信して伸びている番組が7位くらいにしかランクインしていないんですよね。つまり、Anchor以外を使って配信しているものの方が伸びていて、1位は「Acast Podcasts」2位は「Omny Studio」、3位は「Simplecast」4位は「Podigee」5位「Speaker」6位「Anchor」という流れなんですよね。このランキングを見ると、世界ではすでにAnchorはマイナーな部類に入っているんだなと。

富山:Anchorは基本無料で配信できますけど、できることが少ないですからね。広告を配信すると多少割り引かれるものの、有料プランじゃないとなかなか……。

今泉:日本では、個人の方がAnchorを使っているイメージがあります。ラジオ局さんだとOmny Studioが多いのかな。

海外ではすでに人気のビデオポッドキャスト。どう活用する?

KON:エンジニアの方であれば外部サービスを使わずに自らRSSを作成できますけど手間もかかりますし、やはりAnchorはその手軽さが良いのでしょうか。

今泉:AnchorはSpotify傘下のサービスではありますけど、RSSを貼り付けるだけでApple Podcastなど他のプラットフォームでも配信できますからね。

KON:最近いくつか新機能も実装されて、Spotify内での質問機能が追加されたり、楽曲をトークに追加できるようにもなりましたよね。

ポッドキャストでは「コメント」の存在が重要だと思っていて、各エピソード毎にレビューが送れるようになったら良いなと感じているのですが、今その機能が実装されてるサービスってほとんどないじゃないですか。YouTubeもTikTokもコメント欄が必ずあるのに、ポッドキャストには無い。聞いた後にそのまま終わりではなくて、リスナーが次のアクションを起こせるような機能があったら良いなと思います。

富山:Anchorだと「アンケート機能」はありますよね。ポッドキャストはどうしても一方的なコンテンツになりがちですけど、その機能を上手く使えればラジオ風の番組構成もやりやすくなるのではないかと。

今泉:そうですね。また、先ほどKONさんが言っていた音楽を挿入できるようになった点はやはり良いなと思っていて。ラジオ同様に、トークに音楽をプラスできるのは魅力的ですよね。

KON:とはいえ、番組を伸ばすという意味では音楽はあまり寄与しない気がします(笑)。また、Spotifyではビデオポッドキャスト(※)の配信も可能になりましたね。これによってYouTubeが参入してくるのではと思っていましたが現状変わりはないですし、Spotifyオリジナルのビデオポッドキャストが話題になった印象も今のところないですね。

※ビデオポッドキャストとは、Podcastを収録している現場を撮影した動画のこと。一般的なYouTube動画はテロップが入ったり、効果音が次々と入ったりするものの、ビデオポッドキャストは画面が切り替わるくらいのシンプルな動画の場合が多い

▼ビデオポッドキャストについて、詳しくはこちらの記事もぜひ一緒にご覧ください。
今海外で話題、日本でもじわじわ増えている「ビデオポッドキャスト」とは何なのか? – PitPa Blog

海外ではすでにビデオポッドキャストで伸びている配信者もいて、ジョー・ローガンはその一例です。彼の番組の多くは3時間以上あって、その長さゆえの「話の深さ」が圧倒的な人気に繋がっている事例ですね。一方で、日本ではまだ彼のような配信者は少なくて、ビデオポッドキャストをYouTubeで公開して伸びているのは「ゆる言語学ラジオ」だけじゃないかと。

今泉:動画コンテンツが受け入れられるのは、人気ポッドキャスターになってからかもしれませんね。ビデオポットキャストを配信して人気が出る、というよりも音声のみのポッドキャストである程度地位を確立してから試してみても良いのではないかと。

KON:Joiさんのポッドキャストがいい例ですよね。ある程度、知名度が高いゲストが来た時だけ動画で配信されているので、音声と動画のコンテンツで棲み分けができている。なので、個人がビデオポッドキャストも同時に展開すべきかと言われると、今はなかなか勧められないなと思います。

▼Joiさんのビデオポッドキャスト(YouTube)

2022年、流行ったポッドキャスト番組は?

KON:少しトークテーマを変えて、今年、個人のポッドキャスト番組で頭ひとつ飛び抜けた番組ってありましたか? 去年は「ゆる言語学ラジオ」がそうだったかなと思っていて、いきなり彗星の如く現れてポッドキャストアワードを受賞しましたよね。これまでポッドキャストを聞いたことがなかった人、加えてポッドキャスト配信者もリスナーにつくような番組ですし、話している内容や番組コンセプトもしっかりしていてやはりすごいなと。一方で、今年はあまりそういった番組が無かったような気がしているのですが……。

富山:たしかに、今年始まった個人の番組で伸びているものはあまりなかった気がしますね。

KON:あえて一つ挙げるとしたら、「コンテンツ語りラジオ 無限まやかし」かなと思います。映画ドラマの考察をしているYouTuberでありお笑い芸人の大島育宙さんという方と、「真犯人フラグ」「賭ケグルイ」などの脚本家の高野水登さんの2人がやっている番組で、現在のYouTubeの登録者数は約2.5万人くらいです。YouTubeの動画は画像を貼って音声を流している形で喋ってる様子が流れている訳ではないので、ポッドキャストで聞こうがYouTubeで聞こうがどちらも内容は変わらないんですが、Spotifyのランキングをみると総合7位にランクインしてるんですよね。

最近、「考察」は伸びやすいジャンルの一つだなと思っています。ONE PIECEなどのジャンプ漫画の考察コンテンツはすでに多く存在していますが大島さんはドラマの考察をメインに行っていて、今期だと「silent」というドラマを考察した回のポッドキャストがすごく伸びた印象があります。

▼「無限まやかし」のsilent考察回

僕も聞いてみたのですが、前提として大島さんの説明がとても上手なんですよね。加えて、ゆる言語学ラジオと同様に”一方がすごい詳しくて、もう一人が詳しくない”という会話のフォーマットも良いなと。また、詳しくない側である高野さんが「脚本家」という道の専門家なので、その目線ならではの意見を述べることで幅広い層に刺さる内容だなと思いましたね。

個人のポッドキャスト番組が見つけづらくなった?

富山:そもそも、個人の番組を新しく見つける手段として「ランキングから探す」以外にあまりないですよね。

今泉:配信者の増加に伴って面白いコンテンツがたくさん生まれているものの、出会えていない人が多いのではと思います。ラジオ局のコンテンツやSpotifyのオリジナルコンテンツがランキングを独占してきていることもあって、なおさら個人の番組に出会える機会が少なくなったなと。そこは一つ、ポッドキャスト業界の課題かもしれないですね。

富山:個人の番組を探す方法、色々考えてみたいですね。配信者としても、新しい番組を作った時の伸ばし方に悩んでいる方も多いのではないかと思いますし。

KON:ランキングに入るために必要な条件を去年から調べていて、僕は「番組の新規フォロワー数」が関係してると仮説を立てています。去年はおよそ週30人増えていればトップ200に入れるくらいだったのですが、今年は週50人くらい増えないとなかなかランクインできない気がしていますね。

今泉:だいぶ難易度が上がっていますね…!

KON:そうですね。トップ10どころかトップ50の壁も厚くなってきていて、今まで一つのプラットフォームで300人の新規フォロワーを獲得すれば50位にランクインできたのが、今では80位くらい。つまり、トップ10に入るには毎週500、600人ほど増やさないといけないんですよ(笑)。

今泉:500人以上獲得できるのは、頑張っても1週目だけな気がします…(笑)。僕が過去に担当した番組のうち3つは、1週目のスタートダッシュで頑張ってフォロワーを増やすようにした結果、150位以内にランクインできたのですが、やはりどうやって番組を伸ばしていくかを考えた時に、音声ポッドキャストだけでは正直難しいと思いますね。

富山:今年の4、5月くらいからAmazonのポッドキャストが徐々に伸びている気がしていて、PitPaが制作に関わった番組の多くもSpotifyを抜くくらいまで伸びているんですよね。背景として、管理画面が充実してきたことが挙げられるかなと思うのですが、番組のフォロワー数やエピソードごとの再生回数、週ごとの再生回数などいろんなデータが見れるようになりましたからね。

KON:そうですね。ただ、ポッドキャスト配信者が一番知りたい離脱率、つまり「リスナーがどのタイミングで聞くのをやめたか」がまだ見れないんですよね…。

富山:データを活用できるようになると自分の番組がどのプラットフォームと相性が良いのかもわかってくると思いますし、それぞれに合わせた番組の作り方ができるようになると思うので、Amazonは来年に期待ですね。

KON:最近、テレビでもポッドキャストに関するCMが増えましたよね。2022年の流行語大賞に「オーディオブック」がノミネートされていましたし、音声コンテンツの市場は一気に広がった感覚があります。Amazonも11月頃にCMを打ってましたし、日本のポッドキャスト市場を盛り上げようと色んなプラットフォームが頑張っているのは僕たちとしても追い風になっていてありがたいですね。

国によって人気のポッドキャスト番組は違う?

KON:先ほどの、ポッドキャストホスティングサービスのトップ10はpodnewsという海外のメディアが公開していたものです。同メディアではポッドキャストの人気カテゴリランキングも公開されていて、1位が「トゥルークライム(※)」であり、アメリカに絞ったランキングを見ていても番組の10分の1くらいはトゥルークライムなんですよね。海外は日本と比べて失踪者や殺人の件数が多いこともあって、良くも悪くもネタが尽きないのではないかと思いますが、日本ではあまり受け入れられてないジャンルですよね。

※実際に起こった犯罪や事件を扱ったドキュメンタリー番組の総称

今泉:国によって人気のジャンルは変わりますよね。

KON:そうなんですよね。Spotifyが海外で人気のTrue Crime番組を日本語版で配信していますが、正直、「日本人には合わないんじゃないかな……」と思いました(笑)。英語と日本語では、話す内容の印象が少し変わりますし。すでに7話ほどアップされていますがランキングにも入っておらず、Spotify独占番組の割にプッシュも弱い。日本人にどうトゥルークライムのコンテンツをどう届けるかという課題がある気がしています。

仮説を立てるとしたら、PitPaが過去に公開した番組「本当にあった猟奇的事件簿」は結構伸びたのでドラマ調にして届けるというのは一つの策としてあるかなと。

そして、2位のジャンルは「ニュース」です。ニュース系の番組が人気なのは世界共通ですね。2022年の出来事で特に面白いなと思ったのが、アメリカのポッドキャストランキングのトップ200の中に中国のニュース番組が入っていたことで、その中国の番組のTwitterでも「史上初の出来事だ」と取り上げられていました。

この一件で、世界中のニュースがまとめて聞けるというのはポッドキャストの利点だと改めて感じましたね。アメリカの金融に関するニュースだけをまとめた番組もありますし、興味関心に合わせて聞けるという点もポッドキャストの特徴だと思います。

富山:ポッドキャストだと、ニッチなテーマを取り扱う番組が多いですよね。

KON:敢えてニッチな方が良いのかもしれないですね。そして、3位のジャンルは「コメディ」です。日本だとコメディが1位な気がしますが、海外でも3位入ってくるんだって驚きましたね。

今泉:そうですね。ポッドキャストのジャンルは大きく、情報収集を目的とした「学習系コンテンツ」と話の内容を楽しむ「エンタメ系コンテンツ」の2つに分けられると思っていて、今までは前者が多かったものの、ラジオ局やSpotifyが入ってきたことで後者が増えてきてリスナー層も若くなってきた気がします。

KON:とはいえ、日本は人口の20、30%くらいしかポッドキャストを聞いていないというデータもあるので、まだまだポッドキャスト自体の認知を上げていかなきゃと思いますし、聞くきっかけを作りもできたらいいなと思いますね。

ニッチな番組が多いからこそ、ターゲットに情報を届けやすいポッドキャスト

富山:今年、広告が入ってるポッドキャスト番組が増えましたよね。PitPaでもエンジニア向けのポッドキャスト番組の広告枠に関しては結構売れていましたし、採用に活用する企業さんが増えてきているなと思います。

▶︎エンジニアへの採用認知を高めるポッドキャスト広告について、詳しくはこちらのページもご覧ください。

これまで、「ポッドキャストはターゲティングができないから広告を入れづらい」という認識があったと思いますが、むしろニッチな番組が増えてきたことでリスナー像がわかりやすくなったのではないかと。それに伴い、広告を挿入する番組が徐々に増えてきた感覚がありますね。

例えば、エンジェル投資家である千葉功太郎さんが運用されている番組は、スタートアップ業界の方に刺さる内容なのでビズリーチさんが広告を出稿していたり、弁護士の向井蘭先生の番組では社労士向けサービスを提供するKiteRaさんの広告が入っていて。つまり、リスナー像が明確であれば再生回数が特段多くなくても広告を出稿したいと考える企業さんが多く存在しているんだなと。そう考えると、ターゲットを絞ったバーティカルな番組の収益化がどんどん行われていくのではないかと思いますね。

今泉:リスナー属性がバラバラの1000人よりも、本当に興味のある100人に届けたいという時にポッドキャストは有効ですよね。

富山:そうした人たちの耳を、例えば毎週30分独占できるメディア媒体って現状存在していないと思うので、ポッドキャストはある意味貴重かもしれないですよね。

YouTubeが参入?2023年のポッドキャスト業界を予測

KON:最後に、「2023年のポッドキャスト業界はどうなるか」についてお二人の意見もお伺いしたいなと。

僕としては、今年はYouTubeがポッドキャストにより注力してくるのではと思っています。アメリカではすでにYouTubeの公式がポッドキャストを始めていて、日本でもその流れが来そうだなと。

最近、人気YouTuberさんがサブチャンネルを解説してラジオ風にただ喋ってるだけの動画をアップしているケースもよく見かけますし、反対にYouTubeのコンテンツをポッドキャストに持ってくるという人も出てくるのではと思います。

なので、ポッドキャストだけで人気を獲得するというよりは、YouTubeなど他のこともやりながら発信の一つの方法としてポッドキャストもやっている、という形の方が番組の伸ばし方としては正解な気がしているんですよね。これが僕の2023年の予想です。お二人はいかがでしょう?

今泉:私は、ポッドキャストリスナーのコミュニティ化が進むと思っています。元々コミュニティを作りたいと思っていた人がポッドキャストを通じてファンコミュニティを形成するケースが増えるのではないかと。ポッドキャストは制作会社に頼らずとも一人で「ちょっとやってみようかな」の感覚で始められるので、タレントさんや企業も今後もっと参入してくると思います。

KON:一つ面白い事例があって、バス釣りのプロがホストをやっている番組のコミュニティなのですが、ポッドキャストで「有料のコミュニティに入ったらよく釣れる場所を教えてあげるよ!」と宣伝しているんですよね(笑)。僕としては「いや、そんなの誰がお金払うんだよ!(笑)」と思いつつも、バス釣りをやっている人からするとやっぱり知りたい情報なんだろうなと。そういった、ニッチだけど同じ志や趣味を持つ人と手軽に繋がれる手段としてポッドキャストは他のSNSよりも手軽なのかもしれないですね。

今泉:昨今のWebの流れも一緒ですよね。「開かれた」というより「閉じた」インターネットになりつつあるというか……それに近い特性がポッドキャストにもあるから、今後コミュニティ化は加速していきそうだなと思いました。富山さんはどうですか?

富山:そうですね……今年一年を通じてポッドキャストを聞いている人が身の周りに大分増えた気がしています。この業界にいるので若干のバイアスはあるかもしれませんが、これまで「ポッドキャストを聞いている」ということをわざわざ話題にすることもあまり無かったですし、意外と聞いている人がいるんだなというのを最近感じているんですよ。

リスナーが増えてきたということは、配信したいというニーズも徐々に増えてきているのではないかと思います。これまではWordPressなどで作り込まないといけなかったものが、Anchorなどのサービスが登場したことでサクッと配信できる環境が整いつつある。実際、ブログやYouTubeが始まった頃もそうでしたけど、「自分のコンテンツを出せる」ってやっぱりすごいワクワクするんですよね。そのワクワクが広がって、ポッドキャスト市場がキャズムを迎えた時に一気にコンテンツが増えるのではないかと思います。また、先ほどの話にもありましたけど個人のポッドキャスト番組を探せる環境が整えば、市場がもう少し広がっていく気がします。

KON:僕自身、2023年は活動の幅を広げようと思っているのですが、ポッドキャスト制作のノウハウを教える側も増えてきそうですよね。

富山:ノウハウも大切ですが、ポッドキャストは継続しないとわからないことも多いので、どうモチベーションを保ちながらやり続けるかも重要だと思いますね。

KON:そうですね。なので、制作方法を教えるよりも配信をサボらないようにメンターする方がもしかしたら大事かもしれないなと(笑)。1ヶ月間教え込めばある程度形になるものはできるはずなので、その後継続していく難しさの方があると思いますね。

企業だと業務の一部としてスケジューリングできますし対価ももらえますけど、個人の場合は収益化もなかなか難しいですし、一回休むとそのままずるずる2ヶ月休んじゃったりということもありそうですからね。

富山:企業であっても「リターンがどれくらいあるかわからない」という理由で途中で辞めてしまうケースも多く勿体無いと思うので、やると決めたらまずは継続して配信することを目標に掲げてスタートすることが大事ですよね。

KON:また、「聞いたよ!」というリスナーの声がやはり配信者のモチベーションに繋がるので、やはりコメント機能は早く実装されてほしいです(笑)。

富山:再生数が1000回増えるよりも、1個の熱いリアクションがあるだけでだいぶ変わりますからね。

KON:ということで、今回が2022年最後の配信ですかね。ポッドキャスト制作者同士だとやっぱり話も盛り上がりますね。来年もこういった楽しい雰囲気で番組をお届けしていけたらいいなと思います。次回もお楽しみに。

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